胆道閉鎖症と共に

胆道閉鎖症と共に生きる息子と家族の日々。

癒着性イレウス

退院から約2ヶ月が経った頃。

みーくんは、生後半年が経過していた。

 

その日は、朝の4時にミルクを飲んで以降ずっと機嫌が悪く離乳食もあまり食べたがらずミルクの飲みも悪い。

体調が悪いのだろうか?今のところ風邪症状はなく、熱もなく下痢もしていない。

 

その日は、役所の用事と当時自動車学校に通っていて両方の予定があった私。

夫が休みだったのでひとまず様子を見ててもらい家を出たけど昼頃に、噴水状に吐いて様子がおかしいとの電話が来た。

いつもの吐き戻しの吐き方じゃないという報告を受け、急いで家に戻ると再び嘔吐。たしかにこの吐き方は吐き戻しじゃないと思い、すぐにT病院へ連絡して連れて来るよう言われ車を走らせた。


採血とレントゲン上では問題ないがミルク、離乳食も摂取出来ておらず嘔吐多量で脱水の心配もあり、また診察待機中に発熱したためひとまず腸炎疑いで経過観察での入院となった。

 

ただの腸炎なのか...病気に関連してる事なのか...。考えこんで気張ったまま病棟につくと看護師さん達が「おかえりー!あ、そんなこと言ったらダメだよね」ってセルフツッコミしてて、2ヶ月前と変わらない病棟の温かい雰囲気に少し緊張感が取れ、場が和んだ気がした。

 

 

そして翌日。精査の結果、今回の原因が発覚。

小腸内の癒着性イレウスにてお腹がパンパンに張って嘔吐が発現したよう。

小腸内までイレウス菅を留置して腸液、ガスを排出。腸液100cc排出あったこと、同時にガスも排出して腹部の張りの減少が見られた。

カテ内には胆汁も確認出来、採血結果と合わせて胆道閉鎖症についてはかなり良好な経過が確認できる。

処置後、喃語が見られたりおもちゃで遊んだりする姿から腹部膨満感が減少し、楽になったと思われる。

この後、排便排ガスが見られればオペ不要。なければ、オペにて癒着を除去しなければならない。


そしてイレウス菅挿入後、2回ほど胆汁嘔吐あり。なぜか、腹部膨満感が増強し再び機嫌が悪くなっていく。

小児外科の先生に来てもらって見てもらうと、遊び分のイレウス菅が屈曲していたようで、6cmほど管を抜くと胆汁がどんどん流出してきた。そして、一気に約600mlの排液があり。

途端にみーくんの機嫌も良くなり、ボケ〜っとした顔をしている。腹部の膨満も軽減し、少ししぼんだ。

 

こんな小さな体の腸内にこれだけの排液が溜まってればそれは苦しかっただろう。

手術をしてる以上、今後もまたなる可能性がある。便秘や嘔吐には注意しなくては。

 

様子を見ながら、徐々にミルクや離乳食を再開して今回は1ヶ月ほどの入院だった。

 

だけどその10日後。外来受診にて取った採血の結果再び肝機能に少し上昇が見られ胆管炎の兆候かもしれず早いうちに手を打っとこうかということで胆管炎疑いで再び入院となったみーくんはそこから抗生剤投与の毎日。


けれども中々抗生剤が効いてこず、抗生剤を変えたりステロイド療法を取り入れてみたりあの手この手をして気づくと再再入院から1ヶ月経とうとしていた。

 

そしてこの頃の1番の悩みはご飯が足りてないこと。

8ヶ月にも入ってるから離乳食中期で食事を頼んでるけど毎食のようにご飯がなくなった後も泣いて暴れて騒ぐ。そして毎食綺麗に完食してるにも関わらず離乳食の後にミルクも普通に200ml前後飲むし夜もミルクを飲まなきゃ寝れないし起きちゃう毎日で授乳量全く変わらず。

 

元々離乳食始まってからずっと食べるのは好きだったこともあるけど、ステロイド投与されてるから食欲も増長されてるんだろう。


看護師さんや担当医の先生、栄養士さんや病棟保育士のみなさんと相談してご飯量を増やすことにしましたが、その量で言えばトータル300g。
通常このくらいの時期で出す倍量らしい。

そして、少し刻みを大きめにしてもっと咀嚼させてみようと5ml大の刻みに変更して貰った。

すると、機嫌良くご飯を終えることができるようになった。

ステロイドで食欲増進は仕方ないにしても、この小さな身体のどこに入ってるんだろうと不思議なくらいご飯が飲み込まれていく。

 

だけど、2.3日様子を見るもののミルクのトータル量が減らずあまり様子が変わらない為、スタッフからの提案で通常この時期だと2回食だけども、3回食にしてみようかと離乳食を300g×3回にしてみた。

すると、この日から徐々にミルクの量が減り夜中に1回、寝る前に1回飲むか飲まないかくらいになり9ヶ月終盤に差し掛かる頃には夜もぐっすり眠り夜間授乳がなくなり気づけば自然卒乳していた。

 

そして、大晦日前日。年越しギリギリに退院となり始めての年越しを家族3人で自宅で出来る事になった。